2015年2月20日金曜日

小さな文句が関係のこじれを防ぐ①

先日、クレーム対応についての講演を依頼されました。依頼した方は、“クレームをつける人は精神的に問題がある”というイメージを持っているようで、精神科で働いている僕のもとに話がきました。

そこで話した内容を、何回かにわけて書いていきますので、良かったら参考にしてみてください。

他罰か?自罰か?
そもそもクレームをつけるという行為は、他罰的な行動です。精神科の患者さんというのは、うつ病に代表されるように、自罰的な人が圧倒的に多いです。自分を責めて、苦しくなっているのですから、“クレームをつけてくる人=精神科患者”というのは、実態と違っていますね。

トラブルは、相互作用で生じる
“クレームをつける人は精神的に問題がある”という考えのように、人間関係のトラブルが生じると、多くの人は、誰か特定の個人が悪いからそのトラブルが生じたのだと考えます。しかし、心理学では、特定の個人の原因と考えるのでなく、コミュニケーションの相互作用の中でそのトラブルが生じていると考えます。つまり、はじめから問題を持った人がいるのではなく、やり取りを繰り返す中で、問題視されるような一面が出てくると考えるわけです。

収集がつかない状態や、埋められない溝ができてしまったと思える状態は、始めはささいなコミュニケーションのズレだったのかもしれません。それが修正されないままにやり取りを繰り返してしまうとき、大きなトラブルに発展してしまいます。ですから、コミュニケーションがズレてしまったとき、早い段階で修正することで、大きなトラブルを防げるのです。


『小さな文句が関係のこじれを防ぐ②』へ続く…

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