2012年3月17日土曜日

自己主張の意味

数年前に『夢をかなえるゾウ』というドラマがありましたが、見てましたか?主人公が、夢をかなえてもらうために、ガネーシャという神様から出された課題をこなしていくというストーリーです。ドラマが放送された頃に、バリ島に旅行に行ったのですが、バリではほとんどの家でガネーシャが祀られていました。ヒンズー教は多神教なので様々な神様がいますが、その中でも人気が高いようでした。ドラマの中のガネーシャは、自分は有名なんだと主張していましたが、へー、本当にそうなんだぁ、と思った記憶があります。

バリの人は、ガネーシャに色々なお願いをするらしいです。それが、日常に溶け込んでいるようでした。例えば、子どもが言うことをきかないときにも良い子にしてくれとお願いするんだそうです。直接本人に言ったら、家族だからキョリも近いし、きつい。だからガネーシャにお願いして、そこから変えてもらうのだと教えてくれました。

本人に直接言わないという文化は、なんだか日本と似ていますよね。

バリで出会ったおばあちゃん

直接本人に言うのは、なかなか難しいことがあります。良いことだったら話しやすいけど、悪いことを伝えるのはなかなか難しいです。「こんなこと言ったら相手が傷つくんじゃないか?」「後で、余計にギクシャクするかもしれない」とも考えてしまいます。そして、本当にそうなっちゃうことも多々あります。サッカーの日本代表を見ていると、かつて中田や本田が代表に入り始めたとき、チーム内で自己主張して、周りとギクシャクした時期もあるみたいですしね。

今まで自分が思っていることを話さないできた人が、話すようになるというのは変化です。変化するということは、今までのやり方を一度壊して作りなおすという大変さがあります。だから、自分の気持ちを話さないでいるときは、きついんだけど、安定もしているということです。かと言って、言わないでいると気持ちのモヤモヤが溜まっちゃうというジレンマがあります。このバランスはなかなか難しいですね。

僕は、溜め込めるというのも、気持ちのモヤモヤを持っている強さがないとできないので、その人の長所だと思っています。けれど、あまり溜め込むとやっぱり苦しくなりますよね。チャンスを見つけて、少しだけ思っていることを話してみたり、モヤモヤした気持ちを誰かに聞いてもらうと、軽くなると思いますよ。言えるようになると、気持ちも癒えるということはたくさんあります。
何も、自分が一番苦手な人に言わなくてもいいみたいです。いきなりエベレストを登ろうとしてもリタイヤしてしまうので、まずは近場の低い山から登るといいですよ。

写真は、バリで会ったおばあちゃんです。バリはリゾートで有名ですが、少し離れると独特な雰囲気を持った小さな町がたくさんあって、なかなかいいですよ。

自己主張の一歩手前について書いた記事:『感情をコントロールしすぎると…


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