今回は、やはり自分に合った環境で過ごすことは、生物として大事なことだと思ったエピソードです。
僕が見る限りでは、旅行が好きな人には、山登りやスキューバダイビングも好きな人が多いです。僕は、どちらにも興味がなかったのですが、以前、タイに行った時に暇だったので、スキューバダイビングに挑戦してみました。
タイでみかけたネコ |
ダイビングをしたことがある人は知っていると思いますが、潜る前には重りの付いたベルトを巻かれます。初心者は、泳いでいると身体が浮いてきてしまうらしいのです。窮屈なウェットスーツの上に、重いベルトをきつく締められ、これが結構お腹を圧迫します。
まぁ、でもこういうものなのかなと思い、水の中の世界を期待しつつ実際に潜ってみると、10秒で海面にあがりたくなりました。まず、呼吸の仕方がよく分らないのです。ようやく息を吸えても、僕の実感としては全然足りてません。これは一回あがった方がいいのかなと思っても、インストラクターは、素人の僕が浮いてしまわないように、首根っこを押さえつけながら並行して泳いでいるので、あがることもできません。
上手く呼吸ができないから、試行錯誤しているうちに海水も飲んでしまうし、そうこうしているうちに、お腹が圧迫されすぎて気持ち悪くなってきて、吐きそうになってきました。酸素を取り入れるのに必死なのに、中からはゲロがこみ上げて来て、これもまたパニックです。けれど、どうしようもなくなって吐いてしまうと、それが撒き餌のようになって、フワーっと小魚が集まってきて、その一瞬だけは本当にキレイでした。
何とか船に這い上がった僕は、倒れこんでずっと空を眺めていました。そして、グロッキーっていうのはこういうことなんだなと実感しました。
ここから得られる教訓は、2つです。
1つは、前回、雰囲気を使ってコミュニケーションをはかることをおススメしましたが、やっぱり相手の言葉を理解して話すことも大切だということです。それができないと、海中で大変なことになります。
もう1つは、人間は地上の生き物だということです。やっぱり、自分に適した環境で生きることは、大事なことだと再確認しました。