2012年4月5日木曜日

広い意味での適材適所


今回は、やはり自分に合った環境で過ごすことは、生物として大事なことだと思ったエピソードです。

僕が見る限りでは、旅行が好きな人には、山登りやスキューバダイビングも好きな人が多いです。僕は、どちらにも興味がなかったのですが、以前、タイに行った時に暇だったので、スキューバダイビングに挑戦してみました。

タイでみかけたネコ


日本人のインストラクターに申し込めば良かったのでしょうが、値段も高いので、僕は英語を話すインストラクターのコースに参加しました。インストラクターはアメリカ人で、流暢な英語でダイビングの仕方や、困った時のサイン、留意点などなどを説明してくれました。けれど、自分が思ってた以上に自分の英語力は低かったようで、話していることの3分の1くらいしか理解できませんでした。まぁ、でも誰でもやれてるんだから、なんとかなるだろという気持ちもあって、ちゃんと分からないまま「あー、OK、OK」といい加減な返事をしていました。

ダイビングをしたことがある人は知っていると思いますが、潜る前には重りの付いたベルトを巻かれます。初心者は、泳いでいると身体が浮いてきてしまうらしいのです。窮屈なウェットスーツの上に、重いベルトをきつく締められ、これが結構お腹を圧迫します。

まぁ、でもこういうものなのかなと思い、水の中の世界を期待しつつ実際に潜ってみると、10秒で海面にあがりたくなりました。まず、呼吸の仕方がよく分らないのです。ようやく息を吸えても、僕の実感としては全然足りてません。これは一回あがった方がいいのかなと思っても、インストラクターは、素人の僕が浮いてしまわないように、首根っこを押さえつけながら並行して泳いでいるので、あがることもできません。

上手く呼吸ができないから、試行錯誤しているうちに海水も飲んでしまうし、そうこうしているうちに、お腹が圧迫されすぎて気持ち悪くなってきて、吐きそうになってきました。酸素を取り入れるのに必死なのに、中からはゲロがこみ上げて来て、これもまたパニックです。けれど、どうしようもなくなって吐いてしまうと、それが撒き餌のようになって、フワーっと小魚が集まってきて、その一瞬だけは本当にキレイでした。

何とか船に這い上がった僕は、倒れこんでずっと空を眺めていました。そして、グロッキーっていうのはこういうことなんだなと実感しました。

ここから得られる教訓は、2つです。
1つは、前回、雰囲気を使ってコミュニケーションをはかることをおススメしましたが、やっぱり相手の言葉を理解して話すことも大切だということです。それができないと、海中で大変なことになります。
もう1つは、人間は地上の生き物だということです。やっぱり、自分に適した環境で生きることは、大事なことだと再確認しました。

前回記事:『伝える技術』
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