コミュニケーションがズレやすいパターン
もちろん、トラブルの原因を個人に帰結するわけではないですが、どのようにコミュニケーションがズレやすいか、そのパターンは人によって異なります。様々なパターンがありますから、それらをひとまとめにするのは難しいですが、共通する点は余裕がなくなっているということです。
余裕がなくなってくると、人は幅を持たせて柔軟に考えることが難しくなってきます。思考を狭めて、理由付けがはっきりした方が安心感が得られるからです。そういう意味では、医療を受診する人は、どんな人でも不安があり、ゆとりが少なくなっています。ですから、どんな科においてもコミュニケーションのズレが生じやすいと言えるかもしれません。
コミュニケーションのズレの修正
そのようにズレが生じてしまった際、それを話題にし、互いの考えていたことを語ることで、誤解が解けることがあります。しかし、実際には、それでもズレが修正されないこともあるのです。
誰でも、自分の理解したいようにしか物事を理解しません。自分の物差しで理解することで、自分の心を守っているのです。それを心理学では防衛と言います。誤解を無理に解こうとする行為は、相手の防衛を壊そうとすることになっているかもしれません。
『小さな文句が関係のこじれを防ぐ③』へ続く…