2014年4月30日水曜日

コミュニケーションを上達させるには

仕事でも、学校でも、家庭でも、人間関係があるところには、必ずコミュニケーションが生じます。そこが上手な人は、人間関係も円滑にすすむということでコミュニケーションについてのhow-to本はたくさん出版されています。

そのような本を読むと、確かにこうすればいいかもしれないというコミュニケーションの取り方が書いてあります。けれど、僕は、その効果がどれほどあるのだろう?と疑問を持っています。どうしてかと言うと、how-to本を読んで、“こうしたらいいんだ”と頭で理解することと、それを行動にうつすことは別だからです。本を読んで“なるほど”と感心して、ほとんど実践されない、もしくは、実践してもすぐに元に戻ってるということが多いのではないでしょうか?つまり、 how-to本の効果は、“こうしたらいいんだ”と頭で理解することで安心感が得られるということではないでしょうか?

僕は、そういう本を読むよりも、身近で、参考になりそうな人を探す方がいいんじゃないかと思っています。たとえば“聴き上手になりたい”と思ったら、自分が話していて話しやすい人をよく観察する、“嫌なことを断れるようになりたい”と思ったら、上手に断っている人をよく観察する、というやり方です。

本を読むよりも、実際に観察した方が入ってくる情報量が多いですよね。本では伝えられない声の調子とか、身ぶり、雰囲気なども分かります。“こんな風な話し方っていいな”というイメージができると、特別なことをしなくても、そのコミュニケーションの取り方が自然に身についていきます。

“特別なことをしないでも観察しているだけで上達するなんて、そんなわけないだろう”と思う人もいるかもしれません。けれど、赤ちゃんの時はそうやってコミュニケーションを覚えるのですから、実は一番自然なやり方なのかもしれませんよ。

ボリビアで出会った赤ちゃん

僕も、自分が好きな治療者がいたら、お願いして患者さんとの治療場面を見せてもらったりしています。もちろん、自分の持ち味と、その人の持ち味は違うので丸っきり同じになろうとするのは無理があります。けれど、自分の持ち味と違うものはちゃんと身につかないものですから、その点についても心配ありません。

僕は、このやり方の方がhow-to本よりも役立つと思っているのですが、どうでしょうか?こんな話を本にしようと思ったら1、2ページで書くことがなくなってしまうので、本にはなりにくいですね。

続きの記事:『アンチコミュニケーションスキルのすゝめ』

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2014年3月24日月曜日

子どもがゲームをやめられないときは、有効活用してみよう

子どもがゲームに夢中になっている時、それをやめさせてご飯を食べさせたり、お風呂に入れさせたり、宿題をやらせたりするのは大変です。それに苦労している親御さんは多いのではないでしょうか?子どももゲームを続けたいから、「セーブできるところまで待って」とか「今、ボスと戦ってるからやめれない」とか様々な理由をつけて抵抗します。その後、すぐにゲームを切り上げる子は、要領が良いですが、多くの子はやめることができず、親子でのバトルが発生してしまいます。そして、あるときは親が根負けし、また、あるときは子どもがゲームを取り上げられるという結末をむかえます。

ゲームを取り上げるというのは、やめられない子どもに対してしばしば行使される親の権限です。ですが、せっかく買ってあげたゲームをずっとやらせないでおくのはもったいないですし、子どもに「返して!」「友達と話が合わなくなる!」などとしつこく言われると、結局はゲームを返してしまうことも多いようです。そうしてしばらく時間が経つと、いつの間にかまたバトルの日々になってしまいます。ですから、取り上げる方法は、短い期間の解決にしかならないようです。

僕は、子どもがゲームをやめられないことを、何とか成長の機会にできないかな?と考えていて、いい方法を思いつきました。困っている人がいたら、一度試してみてください。

その方法というのは、ニンテンドーDSとか、PlayStation Vitaなどのような携帯型ゲーム機を週末だけ充電させて、平日は充電させずに親が充電器を持っているというやり方です。こうすることによって、平日、毎日遊びたければ、自分で遊ぶ時間をコントロールしなければいけません。もし、我慢できずに遊び続けて月曜日に充電が切れてしまったら、火曜から金曜までゲームが出来ずに自分が困ります。毎日、ゲームで遊びたければ、自分で自分の欲求をコントロールする必要が出てきます。ですから、親御さんが怒って、子どもの欲求をコントロールする必要がなくなります。

これをすることによって、親にとってはイライラの元になっていたゲームも、子どもが欲求のコントロールを学ぶための道具になります。このやり方を試してくれた親御さんの感想では、親子のバトルがなくなってずいぶん楽になったと言っていました。子ども自身も、ちゃんと計算して自制できるようになったらしいです。

ただ、これには1つ落とし穴があって、Wiiとか、PlayStation4のようなテレビゲーム機も持っている家庭では、充電が切れたときにそっちをやってしまって意味がなくなってしまいます。携帯型のゲーム機しか持っていない方は、どうぞお試しください。


携帯型のゲーム機は、下の画像のようなものですよ。わざわざ買う必要はないですが、参考までに。
ニンテンドー3DS ピュアホワイト
任天堂 (2013-10-10)
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PlayStation Vita Wi-Fiモデル ホワイト (PCH-2000ZA12)
ソニー・コンピュータエンタテインメント (2013-10-10)
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2014年3月15日土曜日

言いにくいことの伝え方

これは、カウンセリングで、というよりは、普段の生活の中で自分が使っているコミュニケーションのちょっとしたスキルです。

これを言ったら怒られる、けど、言わなきゃいけないということが誰にでもあると思います。そういうとき、その内容を言う前に、それを言ったことで相手に起こるであろう状態をはじめにお知らせするといいですよ。

例えば、「これ言ったら怒ると思うけど、、、冷蔵庫に入ってたアイス食べちゃったよ」と言うと、そんなに怒られません。きっと怒るだろうとアナウンスしておくと、なぜ緩和されるのか?おそらくその予言どおりに自分がなってしまうのが嫌だというあまのじゃくのような気持ちが、誰にでもあるからなのかもしれません。

けれど、この方法には限度があって、「これ言ったら怒るだろうけど、、、結婚指輪なくしちゃった」と言ったら、やっぱり怒られます。あまのじゃくとかどうでもよくなって、とても怒られます。でも、些細なことだったら使えますよ。


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2014年2月25日火曜日

色んな意見を引き出すには・・・3

前回の記事を書いた後、また思いついたことがあったので書きます。今回は、どうやったら発想を自由にすることができるのか?についてです。

最近は、エビデンスベースドという言葉をよく聞くようになりました。僕がいる医療の業界でももちろん使われますし、他の業界でも使われているのを見聞きしました。今の時代は、論理的な根拠を持っていることが歓迎されるようです。

けれど僕は、発想ということについて言えば、論理は自由を奪うんじゃないかな?と思っています。

僕が好きな精神科医に神田橋譲治という先生がいます。この人は、精神医学や臨床心理の業界で知らない人はいないぐらい有名です。その神田橋先生が、研修会で「お風呂に焼酎をキャップ一杯入れると、何かに効く」と言っていて、思わずのけぞってしまいました。全く非論理的だし、なんか怪しいですよね。

けれど、怪しいからそれをやる時にはこちら側の意思がかなり必要になります。逆に論理的なことは、そうしなければいけないような強制力を帯びがちです。

ですから、何かのアイディアを考えている時は、非論理的な発想も出してみるとどうでしょう。その場の雰囲気が、自由な発想を生み出しやすいものになるかもしれませんよ。

関連記事『色んな意見を引き出すには・・・』『色んな意見を引き出すには・・・2』


焼酎風呂については、こちらの本に載っています。その他にも、すぐに、お金をかけずに実践できそうな方法がたくさん載っています。

精神科養生のコツ 改訂
神田橋 條治
岩崎学術出版社
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2014年2月15日土曜日

色んな意見を引き出すには・・・2

前回は、色んな意見を引き出すには、実は、制約があった方が良いのでは?と書きました。けれど、何かアイディアが出てきづらいときには、その枠から飛び出すような意見を言ってみることも有効ですよね。一度、あえて突飛な考えを出してみることで、知らないうちにできていた制約が外れて、アイディアがわいてくることがあります。

前回言っていたことと矛盾しているようですが、確かにそういう場合もあるんです。どっちも“制約”とだけ言ってしまうとよく分からなくなってしまうのですが、何に対する制約かが違うのだと思います。

前回言っていた制約は、コミュニケーションを続けるための制約です。これを無視したような突飛な意見だと、それ以上のやり取りがなくなってしまいます。そうすると、意見は出にくくなってしまうのだと思います。

今回話している制約は、アイディア自体に対して何となく作ってしまっている枠組みのようなものです。こういう制約は、取っ払った方が意見が出やすいので、そのために一度、突飛な考えを出してみるといいのだと思います。

この時の制約を打ち破るのは、楽しいですよね。はじめに突飛な意見を言った人だけじゃなく、その場にいる人は、その後、楽しく意見を出すことができます。きっと、窮屈な状態から抜け出せた解放感があるのだと思います。


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2014年1月20日月曜日

色んな意見を引き出すには・・・

最近、幅広い意見を引き出したいときには、自由に何でも語ろうというよりは、何らかの制約があった方がいいのだなと思うようになりました。そうなったのは、ネット上の書き込みを見てからです。

僕は、サッカーが好きで、海外で活躍している選手のニュースをYahooでチェックしています。それを読んでいると、ニュースの下にその記事に対するコメントを誰でも書き込めるようになっています。はじめは気にしてなかったのですが、そのうち、記事と一緒にそのコメントも見るようになりました。ずっと読んでいると、それらのコメントは二極化してることが分かってきました。その選手をとても持ち上げているか、ひどくこき下ろしているか、多くの意見が記事ごとにどちらかに収束していってます。それを読んでる分には、おもしろさもあります。けれど、コミュニケーションという点では、誰でも、自由に、自分の素性を明かさないで書き込めるので、広がりが出るのかと思っていたのですが、実は乏しくなっているように見えます。

自分と同じようにサッカーが好きな友達と話している方が、たとえ互いにサッカーについて詳しくなくても、意見としては様々なものが出てきます。サッカー以外でも何でもいいので試してみて下さい。きっと面と向かって話す方が色んな意見が出ますよ。

どうしてそうなるのか?その理由は1つではないでしょうが、僕はコミュニケーションに制約があることも関係していると思います。

面と向かって話すときのことを思い出すと、相手の意見も聞かなくちゃいけないし、ある程度、話を合わせることも大切になってきます。また、相手が受け取れるように話したり、ひどい悪態をついたら自分が白い目で見られるかもしれないことも気にしなくちゃいけません。つまり、何気なく話していることでも、実は制約が多いなかで会話しているわけです。けれど、そういう制約があることで、意見が極端な方にいってしまわずに、色々なアイディアが出るのかもしれません。

僕が好きな建築家で、中村好文という方がいるのですが、その人が建築について「ある種の悪条件っていうのは、わりと良い方にいくことが多い」と言ってました。土地が狭いとか、日当たりが悪いとか、そういった条件があるから、それを補うような工夫が必要になって、良い家ができるということのようです。コミュニケーションも、案外これと似ているのかもしれませんね。

続きの記事:『色んな意見が引き出すには・・・2』




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2013年12月29日日曜日

おいしいものを食べたことがない人に、おいしい料理は作れない

僕がいつも行っているレストランのマスターは、僕と同じで海外旅行が好きです。それで、その店に行くといつも、
次はどの国がおもしろそうなんだろう?という話になります。ある時、『××日~××日まで、研修のためにお休みします』と貼り紙がしてありました。研修なんてあるのかと尋ねると、ただマレーシアに旅行に行くのだと言われ、笑っちゃいました。

けれど、この“研修”というのは、あながち間違いでもありません。僕も今まで色々な国を旅行して、何人かコックをしている旅人に会う機会がありました。彼らは、世界のおいしいものを食べて、舌に記憶して、自分の幅を広げているそうです。当たり前のことですが、おいしいものを食べたことがない人に、おいしい料理は作れないのです。

映画『かもめ食堂』のロケ地になった食堂です。
実際は日本食でなく、フィンランドの料理を出していました。
トナカイ料理を食べてみたのですが、味は・・・。
その論理を、臨床心理士の世界に当てはめてみると、全くそういうことはなされていません。心理士の間では、相手を褒めることは重要だという共通認識があるのですが、研修会などで症例を発表する際には発表者は全然褒められません。あれやこれやと批判され、たいてい発表が終わるころには、二度と発表なんかしないという決意を固めています。つまり、褒めないといけない人が、褒められるという体験をしていないのです。これだと良いカウンセラーは育ちませんよね。

では、みなさんの職場ではどうでしょうか?“お客さんには、こういう風に接しなさい”、と鬼の形相で指導している人もいますよね?さっきの料理人の例えで言うと、一生懸命、腕の悪い料理人を育てているように僕には見えるのですが、どうなんでしょうね。

ですから、お客さんに対してこういう接し方をしたらいいのでは?というアイディアが生まれたら、まずは同僚、部下、時には上司に対して実践してみるのはどうでしょうか?そうして、良い体験をした人が増えると、自然にお客さんへの接し方もより良い方向に向かっていくと思います。一見、手間がかかるように見えて、このやり方の方がずっと早く変わっていくと思うのですが、どう思います?

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